我が家の投資は、いま9割以上がオルカン(全世界株式インデックス)です。「インデックス一本でいい」と心から思っています。
それでも最近、「日本の個別株も、少しは持っておきたいな」と考えるようになりました。
インデックス推しの私がなぜ?――その理由を、投資を始めた頃のちょっと恥ずかしい遠回りも含めて、正直に書いてみます。
※この記事は我が家の体験と、今のところの方針をまとめたものです。特定の銘柄や投資手法をすすめるものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、結果を保証するものでもありません。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
投資を始めた頃は、むしろ「日本の個別株」がメインだった
今でこそオルカン一本ですが、投資を始めた頃の私は真逆でした。メインは日本の個別株。
理由は単純で、勉強の入り口が雑誌だったからです。『日経マネー』や『ダイヤモンドZAi』をせっせと読んで、それを教科書代わりにしていました。ああいう雑誌は個別株の特集が中心なので、読めば読むほど、自然と「株=個別株を選ぶこと」だと思い込んでいったんです。
ネットで調べると「初心者はインデックス投資が王道」とちゃんと書いてありました。書いてはあったんですが……当時の私には、自分で銘柄を選ぶほうが楽しそうに見えて、頭に入ってこなかったんですよね。
スタートは「初期100万円+月3,000円」だけ。妻の条件付きでした
もうひとつ、当時の我が家には大きな事情がありました。いわゆる“嫁ブロック”です。
妻は投資に慎重で、許してもらえたのは「初期費用は100万円まで。あとの追加は月3,000円だけ」という条件付き。当時の我が家の資産は、現金が9割以上、株は1割もない状態でした。
そこで私は、月3,000円はインデックスの積立に回し、初期費用の100万円で個別株を買うことにしました。今思えば、この「インデックスもこっそり積み立てていた」のが、あとで効いてきます。
最初に買った株と、株主優待が家庭にくれたもの
100万円で最初に買ったのは、オリックス・伊藤忠・積水ハウス・三菱UFJといったあたりでした。いわゆる有名どころです。
なかでもオリックスは、当時は株主優待があったので、妻名義の口座まで作って投資しました。優待がもらえると妻もちょっと嬉しそうで、これが地味に大きかった。優待と思い入れもあって、オリックスは長く持ち続けることになります。
ちなみにオリックスの株主優待は、その後廃止されてしまいました。それでも我が家は、優待がなくなった今も手放さずに持ち続けています。投資判断として合理的かと言われると微妙かもしれませんが、我が家にとっては投資の入り口になってくれた、特別な銘柄だからです。
伊藤忠もなんとなく気に入って、ずっと持っていました。一方で、それ以外の株は数週間〜数ヶ月で売ったり買ったり。たまに数日で手放した株もあって、今振り返ると、けっこう短期トレードをしていたなと思います。
儲けの結果は、そのつど妻に報告していました。これも今思えば大事だった。そして――完全にたまたまなんですが、始めた時期がよかったのか、トータルでかなりのプラスになりました。
2〜3年やってみて、気づいた3つのこと
個別株を2〜3年続けるうちに、はっきり見えてきたことが3つありました。
① 嫁ブロックが、少しずつ外れていった
オリックスの優待が定期的に届き、私が儲けをこまめに報告する。そんな地味なことを続けるうちに、妻の投資へのイメージは少しずつ変わっていきました。「投資=こわいもの」から、「ちゃんと家計の役に立つもの」へ。
正直に言うと、嫁ブロックは“いつのまにか”消えたわけではありません。何年もかけて話し合いを重ね、実績を見せ続けた末に、ようやく少しずつ緩んでいった――というのが本当のところです。このあたりの夫婦の攻防は、「嫁ブロックを突破するまでの話」に詳しく書きました(キング牧師まで登場する、我が家の伝説です)。
② 個別株は、忙しい毎日で「気が散る」
個別株には当然、浮き沈みがあります。すると、仕事中でも子どもと過ごしている時でも、ふと株価が気になってしまう。
我が家は子育て真っ最中で、夫婦どちらも正社員。とにかく毎日が忙しい。そんな中で、株のことに意識を取られているのは、けっこうな“マイナス”だと気づきました。お金は増えても、心の余裕が削られていく感じです。
株価をチェックする時間があるなら、その時間で子どもとボードゲームをしたいし、家族の話をゆっくり聞いてあげたい。私にとっては、そっちのほうがずっと大事でした。
③ 苦労した個別株より、インデックスのほうが少し強かった
そして決定打がこれです。時間をかけて選び、ハラハラしながら売買した個別株のプラスの%と、ほったらかしだったインデックスのプラスの%を比べてみたら――インデックスのほうが、少し強かった。
あれだけ手間をかけたのに、です。正直に言うと、私はもともと分析や調べものが好きなタイプで、「努力して調べれば、勝てるはずだ」と思っていました。だからこの結果は、なかなかの衝撃でしたし、悔しさもありました。
でも――数字は正直です。私は、その結果を素直に受け入れることにしました。このとき初めて、頭で知っていただけの「インデックスの強さ」を、身をもって実感したんです。
オリックス以外を売って、インデックス中心へ
②と③に気づいてしまったら、もう答えは出ていました。
優待があって思い入れも強かったオリックスだけを残し、ほかの個別株はすべて売却。資金はインデックスへ移しました。嫁ブロックも外れていたので、ポートフォリオは現金50%/株5%/投資信託45%くらいまで動かせました。
ちなみに、個別株を数週間〜数ヶ月で売り買いしていたあの頃は、トータルで見ればオルカンには負けていました。それでも――あれはあれで、本当に楽しかった。いい思い出です。銘柄を選ぶために、決算書の読み方の本を何冊も読みました。PER・PBR・ROEといった指標や、理論株価の考え方まで、当時は一生懸命に勉強したものです。お金や経済の見方をあの頃に学べたのは、間違いなく今の自分の財産になっています。遠回りではあったけれど、決して無駄ではありませんでした。
家を買って、ほぼ「オルカン一本」に
その後、家を購入したのを機に、ポートフォリオを大きく動かしました。
家を買ったことで、子どもが大学に入るまでは大きな支出の予定がなくなった。それなら現金を厚く抱えておく必要も薄い、と考えて、現金は日常生活に必要な分だけ。残りは 株3%/投資信託97% へ。ほぼオルカン一本の形にしました。
そして、その後の株高にも助けられて、資産は安定的に増えていきました。インデックスの“ほったらかしで増える”力を、改めて感じた時期でもあります。
資産が1億弱になって、「為替リスク」が気になり始めた
順調に増えて資産が1億円弱まで来たころ、今度は別の感情が出てきました。「もう少し、安定感がほしい」です。
インデックス投資はもちろん安定しています。ただ、私が投資しているのはオルカン。中身は外国株が大半なので、為替リスクがあります。今のポートフォリオは、正直、円高に対してちょっと弱すぎるなと感じています。
長期的には、構造的に円安方向に進んでいくだろう――という予測は、私も持っています。それでも、円で生活し、円で支払って生きていく以上、資産の2割くらいは日本(円資産)で持っておいてもいいかな、と考えるようになりました。
ただ、この「2割」はあくまで私の感覚で、ここに正解はありません。人によっては日本(円資産)を5割、7割にする人もいて、その人の価値観で答えは変わります。さすがに0割(すべて外国資産)や10割(すべて円資産)は極端かなと思いますが、その間のどこに置くかは、結局「自分が納得して眠れるか」。我が家の場合は、たまたま2割がしっくりくる、というだけの話です。
でも、日経平均やTOPIXでは買いたくない
じゃあ日本株を増やすか、となったとき、ひとつ引っかかることがあります。
日本株には、正直なところ資金効率の悪い会社もたくさん混ざっています。日経平均やTOPIXのような指数で丸ごと買うと、そういう銘柄も一緒に抱えることになる。そこがどうも気が進まないんです。
なので考えているのは、自分で日本の個別株を選んで、広く分散して持つという方法。かつて短期トレードでやっていた個別株とは違って、今度は「円資産の守り」としての、長く持つための分散です。
……とはいえ、これは正直に言うとまだ実行できていません。銘柄をしっかり分析して選ぶのは時間がかかりそうで、忙しさにかまけて手が止まっているのが本当のところです。だから今の日本株は、いまだに思い入れのオリックスがメイン。ここから少しずつ、というのが我が家の現在地です。
まとめ|遠回りして、たどり着いた今の形
- 投資の入り口は雑誌で、最初は日本の個別株がメインだった
- 短期トレードでたまたまプラスになったが、「気が散る」のと「インデックスのほうが少し強い」ことに気づいた
- オリックス以外を売り、家の購入を機にほぼオルカン一本へ
- 資産が増えた今は、為替リスク(円高)への備えとして、日本株を2割くらい自分で分散して持ちたいと考え中(割合に正解はなく、あくまで我が家の感覚/まだ実行は途中)
遠回りした分、「自分にとって心地いい投資の形」が少しずつ見えてきた気がします。メインはあくまでオルカン。そこに、生活の通貨である円の安心感を少しだけ足していく――それが今の我が家のバランスです。
「正解の投資法」は、人それぞれだと思います。でも今の私にとっての正解は、リターンが一番大きい方法ではなく、家族と穏やかに続けられる投資法。そこにたどり着けただけでも、あの遠回りには意味があったのかな、と思っています。
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