保険はいらない、を判断する方法|”不幸の抽選”に耐えられるかで考える

保険の見直し|必要な保険は3つだけ

※この記事は我が家の体験と考え方をまとめたものです。保険の加入・解約を勧めたり否定したりするものではありません。必要な保障は家族構成・収入・持病・住む場所などで大きく変わります。公的制度の内容も変わることがあるので、最終的なご判断はご自身で、必要なら専門家にご相談ください。

私は保険で何度も失敗してきました。

掛け捨ての生命保険。地震保険。車両保険。節税になると聞いて入った私的年金保険。

「なんとなく不安だから」で入っていた保険が、たくさんありました。

保険は、私にとって一番むずかしい分野でした。勉強するほど、自分が“不安”を買っていただけだったと気づきます。今は資産が育って、我が家の保険はかなりシンプルになりました。

目次

今の我が家の保険:これだけです

  • 生命保険:私だけ少額で継続。妻のぶんは解約しました。
  • 医療保険・がん保険:そもそも一度も入ったことがありません。
  • 火災保険:ネットで安いところを自分で探して加入。地震保険は外しました。
  • 自動車保険:対人・対物は無制限。車両保険は外しました。
  • 県民共済など:使っていません。

ひとつずつ、なぜそうしたかを書いていきます。

生命保険は、私だけ“少なめ”で残している

昔はお金に余裕がなかったので、夫婦それぞれ掛け捨てで入っていました(私は収入保障型、妻は掛け捨て型)。

まず妻のぶんは解約しました。もし妻が亡くなっても、私が少し働けば生活は回ると判断したからです。実際に遺族年金(我が家は会社員なので遺族基礎年金+遺族厚生年金)を試算し、残された側の収入と資産を合わせれば足りることも確認しました。

正直に言うと、私のぶんも本当は要らないと思っています。 私が亡くなったあと、たとえオルカン(全世界株)が暴落して資産が目減りしても、妻が少し働けばなんとかなるだろう──そう考えると、私はやっぱり生命保険は不要派です。

ところが、です。妻は、私が死んだら働かないらしいんです(笑)。 本人がそう言うのだから、私が「理屈では不要」と言っても説得力がありません。「もしものとき不安だから」と、妻は私の保険の解約に反対します。

ここは数字というより、家族の安心の問題。私一人なら解約していますが、妻が安心できないなら残す意味はあります。だから、月々2,000円ほどの収入保障型(万一のとき毎月10万円が受け取れるタイプ)だけ、私のぶんとして続けています。家計の負担は小さいので、妻の安心料と割り切っています。我が家でも、お金の最適解と家族の納得は、いつも一致するわけではありません。

遺族年金は「自分の家でいくら出るか」を一度調べておくといい

民間の生命保険を考える前に、まず公的な遺族年金でいくら出るかを知っておくと、必要な保障額がはっきりします。我が家が試算したときの、ざっくりした考え方はこうです。

  • 遺族基礎年金…子どものいる家庭に出る、ほぼ定額の年金(子どもの人数で加算。子が18歳になる年度末までが基本)
  • 遺族厚生年金…会社員・公務員が対象。亡くなった人の「老齢厚生年金(報酬比例部分)のおよそ4分の3」が目安(加入25年未満でも300か月分として計算される最低保証あり)

自分の報酬比例部分は、ねんきんネットや「ねんきん定期便」で確認できるので、そこから遺族厚生年金をだいたい見積もれます。正確な受給要件・金額は日本年金機構の公式ページが確実です。

遺族年金(受給要件・対象者・年金額)|日本年金機構

※金額は年度や制度改正で変わります。会社員か自営業か・子の有無・加入期間で大きく変わるので、最終的には公式情報やお近くの年金事務所で確認してください。

医療保険・がん保険は、一度も入っていない

ここははっきりしています。公的な健康保険(高額療養費制度)があり、300万円ほどの生活防衛費があれば、医療保険もがん保険も要らないという考えです。

日本では、医療費が高額になっても高額療養費制度で自己負担に上限があります。残りは貯蓄=生活防衛費でまかなえる範囲。だから毎月の保険料を払い続けるより、その分を貯蓄や投資に回したほうが我が家には合っていました。

※これは貯蓄がある前提の話です。貯蓄が薄い時期や、収入が一馬力の家庭、持病がある方などは事情が変わります。

火災保険は入る。でも地震保険は外した

持ち家なので火災保険は入っています。ネットで自分で探して、安いところに。

最初は地震保険も付けていました。でも調べていくうちに気づいたんです。地震保険は、家を建て直すための保険ではありません。 多くの場合、受け取れるのは“生活を立て直すためのつなぎ資金”です。

仕組み上、地震保険で掛けられるのは火災保険金額の30〜50%が上限。さらに支払いは損害の程度で4段階に分かれ、被害が「一部損」と判定されると契約額の5%しか出ません。家が傷んでも、家を建て直せる額はそもそも出ない設計なんです。

それなら、生活防衛費でつなぎを自分でまかなえばいい。そう考えて外しました。効果はてきめんで、我が家では5年分の火災保険料が約11万円。その大半が地震保険の部分でした。地震保険を外したら、5年で2万円弱まで下がりました。

※地震リスクが特に高い地域や、住宅ローンが多く残っていて建物を失うと返済だけが残る人は、付けておく価値があります。ここは立地と資産しだいです。

自動車保険は、対人対物は無制限・車両保険は外す

車は持っています。対人・対物賠償は当然「無制限」です。ここはケチってはいけないところ。相手に与える損害は青天井になり得るので、生活防衛費では到底耐えられません。ここは保険でしか守れません。

一方、車両保険は外しました。自分の車の買い替え費用くらいは自分で出せるようになったからです。これも効果は大きく、1年で約7万円だった保険料が、車両保険を外して3万円弱に。半分以下になりました。

我が家の判断軸:「不幸の抽選に当たったとき、耐えられるか」

ここが一番伝えたいところです。

保険が必要かどうかは、「運悪く不幸の抽選に当たってしまったとき、その損失に自分が耐えられるかどうか」で考えると、すっきり判断できます。

  • 耐えられない損失(対人事故の賠償、一家の大黒柱の死亡など)→ 保険でカバーする
  • 耐えられる損失(自分の入院費、車の買い替え、家財の一部など)→ 貯蓄でカバーする=保険は不要

「医療保険は必要?」「がん保険は?」「車両保険は?」と、保険ごとに悩む人は多いと思います。でも私は、保険ごとに考えるのをやめました。 「その損失に耐えられるか」だけで考える。これが一番ブレません。

そして大事なのは、生活防衛費が貯まるほど「耐えられる損失」の範囲が広がっていくということ。だから資産が育つと、必要な保険はどんどん減っていきます。地震保険も車両保険も、私にとってはそうやって不要になっていきました。

我が家では、必要な保険は3つに絞れた

あくまで我が家の話ですが、1年分くらいの生活防衛費が貯まった頃から、本当に必要な保険は次の3つに絞れました。

  1. 生命保険(扶養する家族がいる場合)
  2. 火災保険(地震保険は外してOKな場合が多い)
  3. 自動車保険(車両保険は外してOK・対人対物は無制限で)

医療保険・がん保険・地震保険・車両保険・貯蓄型の保険…このあたりは、貯蓄でカバーできるなら手放す候補でした。

私は、保険を減らすためにこそ生活防衛費を増やしてきました。生活防衛費は、いわば自分で作る保険です。 保険は「不安」で入るものではなく、「耐えられない損失」だけに絞ってかけるもの。残りは自分で作った保険でまかなう。

勉強する前の私は、不安を減らすために保険を買っていました。今は、不安を減らすために生活防衛費を積み上げています。これが、13年かけて私がたどり着いた答えです。

(※生活防衛費の考え方は別記事に詳しく書きました → 生活防衛資金はいくら必要?共働きの我が家が「少なめ」な理由

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この記事を書いた人

アラフォーのパパ。家計の黒字を世界株インデックスに回す投資と、固定費中心の節約を13年以上実践中。机上の空論ではなく、自分の家計簿と証券口座の“実数字”をもとに、投資・節約・子育てのリアルを発信しています。経済的自立(FIRE)を目指して奮闘中。

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