この記事は我が家の考え方をまとめたもので、特定の商品や投資方法を勧めるものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。
我が家は、教育費専用の学資保険や貯金を作っていません。教育費もオルカン1本で備えると決めていて、親の特定口座で運用しているオルカンを、必要なときに必要な額だけ解約して充てる予定です。
この話をすると、必ず聞かれることがあります。
「大学入学の年に、オルカンが暴落していたらどうするの?」
結論から書きます。我が家は、その年に暴落していても、入学に合わせてオルカンをまとめて売るような準備はしません。慌てて現金化するくらいなら、必要なときに必要な分だけ売り、足りなければまた働く。これが今の我が家の答えです。
入学が近いからといって、先に現金化はしない
よく聞くのは「大学が近づいたら、値下がりに備えて数年前から少しずつ現金に移しておこう」という考え方です。理屈は分かります。でも我が家はやりません。
理由は2つあります。
1つ目は、いつ暴落するか誰にも分からないから。入学の3年前に現金へ移し始めても、その3年間はずっと上がり続けるかもしれません。下がるリスクを避けるために、伸びるかもしれない時間まで手放すのは、我が家には惜しいと感じます。
2つ目は、大学費用は一括では出ていかないから。入学金や授業料は4年以上に分けて支払います。入学の年に2,000万円を一度に用意する必要はなく、その都度、必要な分だけ売れば十分です。一気に売らなければ、暴落のど真ん中で全額を投げ売りする場面は、そもそも起きにくいのです。
暴落で教育費とFIRE後の生活費が脅かされたら?「また働けばいい」
「ある程度の資産があるなら、暴落しても教育費くらい払えるだろう」——そう感じる人もいると思います。確かに、教育費“だけ”を取り出せば、暴落が来てもなんとかなる年は多いはずです。
でも、私が本当に怖いのは別の場面です。FIRE後に生活費をオルカンから取り崩している最中に、大きな暴落と子どもの大学費用が重なるとき。生活費の取り崩しと教育費の支払いが同時に、しかも値下がりした資産から出ていきます。これが何年か続くと、まとまった資産でも思ったより早く減っていく。いわゆるシーケンスリスク(取り崩す順序が悪いと資産の寿命が縮むリスク)です。教育費単体ではなく、FIRE生活と重なったときにこそ家計が脅かされます。
この場面での我が家の答えが、また働けばいいです。
下がりきった株を、生活費や教育費のために底値で売り続けるのが一番もったいない。それなら、その時期だけ働いて稼ぎ、オルカンは売らずに回復を待つ。大学費用が必要になる頃、私はおそらく50歳前後です。正社員に戻る、パートで稼ぐ、副業を増やす——やり方は何でもいい。暴落が過ぎるまでの数年、夫婦どちらかが少し多く働くだけで、底値での取り崩しはかなり減らせます。
これは、完全リタイアに固執しない我が家のFIREの考え方とも一貫しています。目指しているのは「二度と働かない権利」ではなく「働き方を自分で選べる状態」。だからこそ、暴落と大きな出費が重なった年だけ働く、という選択ができます。
本当の教育費の準備は「働ける自分」を保つこと
だから我が家にとって、本当の教育費の準備は、現金でも学資保険でもありません。
50歳になっても働ける体と、頭の回転を保っておくこと。これが一番の備えだと思っています。
現金をいくら厚く積んでも、相場が悪い年に取り崩せば資産は目減りします。でも「いざとなったら稼げる自分」がいれば、暴落のときにオルカンを売らずに済みます。生活防衛資金の記事でも書きましたが、現金だけでなく、夫婦が働ける力そのものが、我が家にとって最強の防衛資金です。
健康を保ち、スキルや知識を錆びつかせない。これは教育費のためだけでなく、自分の人生のためでもあります。教育費の準備というと貯金や保険の話になりがちですが、我が家はそこに「働き続けられる自分」を加えて考えています。
ただし、誰にでも勧める方法ではない
ここまで強気に書きましたが、これは「資産にある程度の厚みがあり、共働きで稼ぐ力がある」という我が家の前提があってこそです。次のような場合は、現金を多めに準備するほうが合理的だと思います。
- 大学入学までの年数が短く、値下がりから回復を待つ時間がない
- 資産が教育費とほぼ同額で、暴落するとそのまま不足してしまう
- 片働きで、いざというとき働いて補う余力が小さい
我が家のように「売らずに働いて待つ」が選べるのは、運用を続けて資産に余裕ができたからです。学資保険を選ばなかった話と同じで、正解は家庭ごとに違います。
まとめ
オルカンで教育費を準備する一番の不安は、必要な年に暴落が重なることです。
我が家の答えは、(1)入学前にビビって現金化しない、(2)必要なときに必要な額だけ売る、(3)それでも足りなければまた働く、の3つ。そして本当の準備は、50歳になっても働ける体と頭を保っておくことだと考えています。
「暴落の底でオルカンを投げ売りしない」——そこさえ守れれば、準備の形は人それぞれでいいと思います。
